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【取材】大学生コーディネーターが考える今の「若者」の価値観と持続可能性コミュニティ論

 

今回取材したのは、Knower(s)のコーディネーターをつとめているハラさん。

地域と関わる活動や、若者に向けたイベントを数多く企画してくれていますが、実は現役大学生でもあります。

 

 

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きょうのKnower

ハラ リョウマ

1993年生まれ

松本市出身

金沢大学在学中

Knower(s)コーディネーター

 

 

 

ハラさんのたのしみかた

マジックができます。

いろいろなことを話しに来てください。

イベント企画などの相談にも乗りますよ。

長ネギが嫌いすぎて、長野県で一番、長ネギをよけるのがうまいです(自称)。

 

 

 

ハラさんの主な出没場所

Knower(s)

電車の中

 

 

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ハラさんのこれまで

ーーハラさんは現在22歳ですか…。わたしも22歳だったことありますよ。

ハラさん:あっほんとですか。

 

ーー松本に帰ってきたのはいつですか?

ハラさん:2015年ですね。

 

ーーどういうきっかけで金沢に行くことになったのですか?

ハラさん:経営学が学びたくて神戸に行こうと思ったのですが、センターの点数が足りなかったので金沢に行きました。

 

ーー何か部活はやっていましたか?

ハラさん:高1から演劇をやっていました。演劇って総合芸術じゃないですか。舞台のことが学びたいと思って演劇部に入ったんですよ。

 

ーーそれまではどんな感じだったんでしょうか。

ハラさん:小学校2年生の時に入院したんですよね。で、その後学校にもどった時にすごい違和感があって、「学校は行くとこじゃないな」と思って行かなくなったんですよ。小学校はその2年しか行ってなくて、中学校も2年。中1行って中2行かなくて、中3行ったみたいな。

 

ーーなぜ中3でまた復学されることになったのですか?

ハラさん:4年間学校に行ってなかった人が、中学行って頑張ったんですよ、結構。部活もやって、勉強も結構やってたんすよね。で、なんかこう…がんばりすぎてなんか無気力症候群みたいになって2年目に行かなくなって…。ついていけない勉強をするところに行くモチベーションがなかったんですよね。休むとわからなくなるので…。

 

3年になる年の春休みに、これは高校受験あるからヤバイなあと思ったんですけど、ずっと1年間勉強してなかった中2の分を3週間ぐらいでグワーってやって、それまで遅れていた勉強分を取り戻して学校に戻りました。

 

 

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なんだか意外な印象を受けました。


 

 

ーーどんな風に違和感を感じたんでしょうか?

ハラさん:当時は少し人気者だったので、入院から帰ってきて教室の扉開けるとみんなそれなりに来るんですよ。「おかえり」みたいな。それみて「ここは違うな」と思って(笑)

 

ーー突然!?多くの人はそういう違和感をもっと人生のあとのほうで感じるような気がします。就活の時とか、社会に出てからとか…。ハラさんは感性が早熟だったんではないでしょうか。わたしも入院して小1〜2の頃あまり学校に行っていなかったのですが、その後は別に普通でしたね…。…凡人…。

ハラさん:でもまぁ、「違うな」って思ったのか、単に学校行くのがめんどくさかっただけなのかはわからないですけどね。(笑)

 

ーー学校に行こうかなと思った理由はありましたか?

ハラさん:そうっすね〜きっと行かなきゃいけないと思ったんですよね…。やっぱり同じ年の普通の子は学校行ってるんで、なんだか行ってない自分がすごく悪いことをしている気持ちになったんです。

 

ーーつらかったことはありましたか?

ハラさん:コミュニティから断絶されるので、それはそれはひどく淀んだ時期はありましたけどね。精神的に。学校行かなくなると、基本家族以外の人と関わらないので、それはけっこうヤバいじゃないですか。

 

 

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ーー自分はどういう人だと思いますか?

ハラさん:う〜ん、あんまり人に執着しないかもしれないですね(笑)来るものは拒まず、去る者は追わずみたいな。あ、でもマジックや演劇をやっていて思うのは、その…「人にしかできない表現」ってあるじゃないですか。

それを観た人になにか感情の動きがあったりとか、笑顔になってもらうっていうのは必要なことっていうか、すごく嬉しいことなんですよね。だからやってるんだと思うんですよね。

 

ーー単に自分の技術向上などではなく、その表現の先にあるものを大切にしているんですね。

ハラさん:自己表現をした結果で誰かが喜んでくれるというのはすごいありがたいことなので…。何か企画をして喜んで帰ってもらうということは好きですね。あと、趣味は寝ることです。睡眠時間は、1日3〜8時間ですね。

 

ーー結構「3」の時があるんですか…?

ハラさん:ありますね…ありますあります(笑)

 

ーーどうやってプライベートと仕事を線引きしているんですか?

ハラさん:あんまり線引きしたくない人間なんですよ。しなくていいと思っているんですよね。

 

ーー休みの日は何をしてるんですか?

ハラさん:休みの日…コレっていうのがないっすね…(笑)でもまあ、温泉…かなぁ?うん、温泉好きですよ。まぁ、そんなにいろんなとこ行ってないですけど。

 

ーーこの辺でおすすめの温泉はありますか?

ハラさん:あ…温泉好きと言っても、瑞祥しか行かないんですけどね。広くて熱い湯船に浸かれたらそれで良いです。

 


最寄りの場所一択だった


 

 

 

松本の気になるところ

ハラさん:気になるところですか…。う〜ん。でも今一番いきたいのは栞日ですね、新しい。あとは、井戸水巡りとかしたいです。

 


松本市の本屋である栞日さんは、この間移転して再オープンをしました。


 

 

 

興味があること

ーー今一番興味があることはなんですか?

ハラさん:ほんとに気になってる程度ですけど、Perfumeですね。ステージがすごいじゃないですか、テクノロジーを駆使した。あの演出を担当しているアートディレクターさんが2人いるんですけど、その人たちが作ったPerfumeのステージが割と好きなんすよね。ちょっとそういうのを勉強したいなぁと思ってます、最近。

 

ーーステージ、舞台作りということですか?

ハラさん:テクノロジーを駆使した舞台作りって、どうやったらできるのかなーってちょっと最近は興味が湧いてますね。

 

ーーKnower(s)にいると結構テクノロジー関係に詳しい人もたくさん訪れているのではないでしょうか?今後チャンスはたくさんありそうですね。

ハラさん:そうっすね。VRとかARとか、そういう感じで現実とテクノロジーが混ざりつつあるじゃないですか。ポケモンGOとかも。そういうのを使ってステージができたらいいよなぁって思いますね。

 

ーーマジックとつながるものがありますね。

 

 

 

マジシャン・ハラ

 

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ハラさんの特技はマジック。様々な技を披露してくれるぞ!


 

 

ーーマジックをはじめたきっかけは何だったんでしょうか?

ハラさん:10歳のときに、親が「松本でマジックサークルができるよ」っていって連れて行ってくれたんですよね。

もともとマジックには興味があって、道具とかも買ってたりしてたんですけど、本格的にやり始めたのは10歳のその時からですね。

 

ーー10歳から始めたとなると、もうマジック歴が10年以上ということになるんですね。早期に始めることの偉大さを感じます…。

ハラさん:2〜3年くらいやれば結構上達すると思いますよ。最近は毎日練習できていないですが…。

 

ーーどのくらい練習していたんですか?

ハラさん:ひどい時は1日2〜3時間くらいずっとこうやってカードをめくってましたね。ずっと同じ動きを練習していました。

 

 

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ーー基礎練ですね。トランプのマジックが多いのでしょうか?

ハラさん:そうですね。安いっていうのと、バリエーションがすごい多いので。身の回りのものを使ったマジックなので、普段使っているトランプで不思議なことが起こるとお客さんもすごい驚いてくれるので。

あとあれですね。道具に仕掛けがないのが良いですね。イリュージョンみたいに箱とかに仕掛けがあったりしないので、そこがいいっすよね。プレーンヨーグルトみたいな。

 

ーープレーンヨーグルト…。

ハラさん:(笑)何も余計なものがないじゃないですか、それがいいなと思って。必要なのは技術だけみたいな、そういうのがいいっすよね。

 

ーーなるほど…。まさに「種もしかけもありません」というやつなんですね。

 

 

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若者とコミュニティ

ーーハラさんは常に淡々としている印象がありますが、いろいろな人たちと関わっているとおのずと「付き合いでどうこう〜」という場面などに遭遇しますよね。それに関してはどう思っているんですか?

ハラさん:たとえばお酒は飲めないですけど、飲み会のあの感じとかは好きなんですよ。でもパッケージ化された「飲み会」には行きたくないんですよ。「それぞれでいいよ」みたいなのがいいですね。う〜ん、うまく言えないのですが、ゆるい付き合い?集まり?みたいなのは好きなのかな…?

 

ーーこういう感じ、「若い人っぽい」のかなと思ったりすることがあるんですが、ハラさん的にはどう思いますか?

ハラさん:上の世代の人たちもそういう感覚はきっと理解していると思うんですけど、でも「付き合いをしなければならない」と思ってやっているんじゃないですか。でも僕らの世代は多分それを明確に拒否し始めているんですよね。一部かもしれませんが。

 

ーーなるほど。

ハラさん:なぜなら、「ここじゃなくても生きていけるから」だと思っているんですよね〜。どこでも生きていける時代になっちゃったじゃないですか。移動もできるし。

 

ーーそれは、周りのコミュニティを大切にする必要がなくなったということなんでしょうか?

ハラさん:いや、でも周りは大切なんですよね。コミュニティは大事。でも自分も大事なんですよね。

 

ーーなるほど、どちらかを軽んじているわけではない、と。

 

 

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ハラさん:やっぱり多様性が認められてきてインターネットも交通手段も発達して、「いろんなものが世の中にはありますよ」というお知らせが嫌でも届くようになったので、自分がいま居る以外にも他の世界があるということを今の時代の人は知っていますよね。だから、自分の生活や暮らしの中で辛いことや嫌なことを拒否しやすくなっていると思いますけどね。良いか悪いかは別にして。でも僕は良いと思います。僕が学校行ってなかった時に辛かったのは、「学校にいくという選択肢しか有り得ない世界」しか知らなかったからだと思うので。

 

ーー若い人たちに対して思うところはありますか?

ハラさん:熱のない人っていますよね。そういう人たちとは何を話したらいいのかわからないんですよね…。なんていうか、今の日本って適当でも生きていけちゃうっていうか…。適当というのは、踏ん張らなくても生きていけるじゃないですか。頑張ろうと思わなくても、たぶん。もちろん、どんな状態が良いのか?とか正しいか?とかは正解がない事だとは思います。石川県にいた時にある方と話してて印象的だったんですけど、「日本って死ねないよね」みたいな話になって。最強のセーフティーネットがあるじゃないですか。「生活保護」っていう。それに、自分が何者なのかとか、必死に問わなくても生きていけると思うんですよね。

 

ーーアメリカに長く行っていた友人も同じようなことを言っていたような気がします。アメリカだと、自分は何者でもない、というアイデンティティの問題に常にさらされているらしいんですよね。日本だと逆に、同調や同化ができないことが問題視されることが多い傾向にあるのではと思うのですが…。

 

ハラさん:うーん、同化圧力が今の若者に強いかと言われるとそうでもないという気がしていて。僕の知っている同世代の人のサンプルが偏っている可能性は否定できないですけれども。パソコンがもう手元にあるという状態なので、いろんなものが入ってくるじゃないですか。だからもう、人と同じはありえないということを知っているんじゃないですか。今、大学生の98%がスマホを持っているようですし。

 

 

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ーーあ、なるほど。わたしとハラさんの間には今2〜3歳の差があるんですが、そのたった数年でも「違うな」って思いました。わたしが大学2〜3年生のときくらいに友達の間にiPhoneを持っている人が現れだした感じだった気がするんですよ。それも物理科の人とかだったかな。ちょうどスマホ普及の過渡期で、「よくそんなのに6万とか出せるね…。」というのが私の大学生時代だった気がしますね。そう考えるとこの数年でものすごく変わってきていますよね。

 

 

 

「若者」ってなんだ

ーー最近、Knower(s)以外で、取り組んでいる企画はありますか?

ハラさん:信州若者1000人会議とSHINSHU KISEI FESですね。

 

ーーハラさんは若い人たちにフォーカスした企画についてたくさん取り組んでいますよね。いま、若い人たちはどんな状態だと思いますか?

ハラさん:いまって「正解がない」ことがわかっちゃったじゃないですか。その、大学に行って会社に入れば安泰っていう「正解」がなくなってしまったので。まあ、結構前からだと思うんですけど。なんだろうなあ。やっぱり自分で道をつくっていかないといけないというところが明らかになっていて。

 

ーーその感じ、親世代かそれより上の人たちは未だにわかってくれない人が多い気がするんですが…。うちの両親もまだ大企業や公務員に対して絶大な信頼をおいているところがありますね。

ハラさん:それはもう、時代背景が違うので仕方ないと思います。バブルの前と後でも違うじゃないですか、もう感覚が。高級品だから、ブランド物だからと言って身に纏う感覚が理解できない。もちろん、公務員や大企業が悪いとかではないですが、それ以外にも大切なものがある事が明らかにされつつあるんだと思います。

 

ーー時代といえば、震災を一つの節目として捉える人も結構多いと思うんですよ。以前ハラさんくらいの年齢の人と話した際、「人はいつか死ぬということがもう明確に意識されているから、あらゆることへの諦めがもうある」みたいなことを言っていたんですよ。「たくさん稼いでリッチに生きるという感覚よりも、もっと人とのつながりや小さな幸せを大事にして生きていきたいんだ」というような話をしていましたが、そういうことに関してハラさんはどのような意見を持っていますか?

 

ハラさん:う〜ん、僕はちょっと違いますね。「小さな」とか「そこそこの」みたいな話っていうのは、ものごとを相対化しているものじゃないですか。自分が「いい」って思えば「いい」んですよね、生活は。他の人の価値基準とかはちょっと語弊ある言い方ですけど、どうでも良いです。

ただ、それでも社会のことをあまり見ずに自分のことにだけフォーカスして生きるというは独りよがりだし、立ち行かないと思っています。大切なのは、バランス感覚だと思うんですよね。自分が良いと思うものを大切にしながら、他者や社会のルールといかに上手くやるか。

今までの価値観もNOではないと思っているんですよ、僕は。でも今いる僕らの価値観もNOではないと思っているので、やっぱりどっちも必要なのかなと。

「恒常状態」ってあるじゃないですか。成長も後退もない、みたいな。でも、そういう状態ではなくて、その暮らしを深めていくというか、前に進みたいとは思いますね。自分も豊かになっていて、周りの人も豊かになっていて、というのが理想です。でも、この豊かさは、「いくら稼ぐか」とか「どれだけ人と繋がっているか」では計れないと思っています。

 

 

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地域の自活と持続可能性

ハラさん:この社会を次の世代まで残したいのであれば持続可能性っていうのはすごく大事だと思うんですよ。

国とか、都道府県とかっていう単位ってちょっと人間の集まりが大きすぎますよね。ひとりひとりがいろんな意見に耳を傾けて対話していけばいいんですけどそれが難しいので。そうではなくて、「程よいコミュニティで自治をしていける状態」が持続可能だと思うんですよね。

結局今っていうのは世の中の仕組みを作っているところがどこか遠くにあるので、持続可能じゃなくなってると思ってるんですよ。自分ごとじゃなくなっているというか、誰かに任せておけばなんとかなるだろうというのが基本的なスタンスだと思うので。僕もそういうところがまだまだありますけど…。

 

ーー難しいですよね。「若い人」って何ができると思いますか?

 

 

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ハラさん:それは問いを持って生きている人たちということですか?

 

ーーそういう人たちも含め、漠然とした私たちのことです。

ハラさん:強くなるしかないんじゃないですか。賢く、強くなるしかないと思います。それもなんていうか、温かい強さ。なにか世の中に、物申したいのであれば、その世の中を支配しているルールとは別の価値観を共有して問題なく生きていける位のコミュニティを作るか、そのルールに従いつつ、抗える人になるしかないと思うんです。矛盾している表現に聞こえますが。

よく「若者の可能性」とか言うじゃないですか。世の中で使われている「若者の可能性」という言葉の大部分はすごく薄っぺらいものだと思っていて。勿論そうでない文脈で使われているものもあると思います。中には本当にFacebookとかのように若者の考えたツールやサービスが世界を変えるってことがあると思うんですけど、それはほんとに一握りで、安易に「若者の力」とか「学生の力」とかっていうところにフォーカスが当たっている今は違うと思っていて。

若者は若者でしかなくて、何者でもない。権力も地位もない。そういうケースが多い。だから、そんな社会的なある意味での「弱者」が何かをするには、やっぱり強くなるしかないと思います。

でもその強さっていうのは資本主義のルールで生きられるような「冷たい強さ」ではなくて、等身大の人を大事に出来て、なおかつ、今の社会のルールの中でものし上がれるような「温かい強さ」っていうか…。なんですかね、「仁」と「義」なんですかね。

そういう人になれるように、先輩方に教えを乞うたりするんじゃないですかね…。「かっこいい大人」ってやっぱり沢山いるので。

 

ーーハラさんの思うかっこいい大人ってどんな人でしょう。

ハラさん:かっこいいに理由ってないと思うんですよね。かっこいいものはかっこいいです。でも、あえて言葉にするなら…自分の世界を持っている人でしょうか。で、それをちゃんと実現している人なんですかね。それと、人を大切にする人ですかね、やっぱり。

 

 

 

「若者と地域」

ハラさん:こういうふうに言葉にはしたくないところもあるんですけど、今「若者と地域」というテーマを持っています。

実はそういうものを持ち始めたのがここ1〜2年なんですよ。それまでは僕そんな友達がいなかったというか、あんま人との付き合いとかに興味なかったんですけど、ここ半年とか一年くらいで「仲間」っていう言葉を使えるようになったんですよね。こう…違和感なく。これって結構自分の中では衝撃的で。

今一緒にプロジェクトをやったりとかしている人とかは友達だと思っているし、一緒に遊びに行くとかはあんまりないんですけど、でも友達はいるんだと思います。

 

 

 

こだわっていること

ーーこだわっていることはありますか?

ハラさん:マジックと仕事2つあって、仕事とかだと、疲れている時でも明るく返すっていうのを意識しているかもしれないです。相手に対してイライラすることがあるとき、それをぶつけて物事が前に進まなくなるよりも、ちゃんと進める方が大事だと思っているので…。

 

 

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大人だ


 

ハラさん:マジックだと、やっぱり何か一つ喜んで帰ってもらうってことですかね。お金を払ってくれるかどうかっていうことを意識してるかもしれないです。お金をいただけるくらいまで、果たして自分は相手を幸せにできているのかどうか?ということも意識しています。それと、誰のために何をやっているのか、というのは意識してる気がします、特に最近。あと最近は、やっぱりなるべくウソはつかないように生きていきたいですね〜。

 

ーー野望とか夢ってありますか?

ハラさん:なんですかね…。世界を変える、ですかね?ごめんなさい、わかんないです。

 

 

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そういえば、以前「全国の原さんを集めて、原村で全国原サミットをやりたい」って言っていたことがあった気がします。


 

 

 

エンターテイメントの大切さ

ハラさん:松本ってどんな場所なんだろうって知りたくて、僕はKnower(s)に来たんですよ。起業の勉強をしてたのは、価値を創り出すって大切だなって考えてたからなんですけど、あんまりこう…今の自分にあわないなと思ってたんすよね。

 

ーー今の自分的には何がしっくり来るんですか?

ハラさん:やっぱりマジックですよね。間違いなく。エンタメはなくならないと思うんですよね。マジックとか演劇とか。むしろより強く大事になっていくと思っていて、そもそも将来人間が仕事する必要とかもなくなるんじゃないかっていう話もあるんで。

遊びとかエンタメって大事だと思うんですよ。今後もっと遊びが強い世の中になっていくと思うんで、エンターテイメントはなくならないと思います。

 

ーーやりたいことがある人はたくさんいると思うのですが、いまいち自分ごととして捉えられない人って多いと思います。何かやってみたいけど、勇気やチャンスがなかなかないという人にアドバイスはありますか?

ハラさん:僕はまだ挑戦者なので、誰かにアドバイスもくそも無いんですが、自分への戒めも込めていうことがあるとすれば、「やっちゃえばいい」ということですね。社会に対して、とか周りに対して思っていることがあれば、自分がやるしかないと思います。待っていても基本的には変わらないので。

 

ーーなにかをやってみて、「まじ失敗した〜」というようなときはどうしていますか?

ハラさん:死なないんでだいじょうぶだと思っています。だいじょうぶです。一人になっても死なないんで!と思います。とはいえ、まじ失敗した〜レベルのことはまだ無いかもしれません。

 

 

ハラさんのかばんの中身

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全体的に物は少なめで、すっきりとした印象です。

パソコンのほかにタブレットが1台。

マジシャンなので、トランプが入っています。

筆記用具、歯ブラシの他に、なぜか靴下があります。

家に帰れない時に必要なのは、案外靴下なのかもしれないという気がしてきました。


 

 

おすすめ

ーーおすすめの本や映画などはありますか?

ハラさん:映画は…『RENT』ですね。

 

ーーお、さすが演劇人。ミュージカルをチョイスされましたね。どういったところが好きなんでしょうか?

ハラさん:…雰囲気ですね。

 


今までで一番雑な回答が来た


 

ハラさん:あっ、あと『悪人』ですね。

 

ーーどういったところが印象に残っていますか?

ハラさん:いやぁ…大変だなぁって思って。犯罪者との恋愛って大変だなぁって。

 


途端に返しが雑になりましたが、人間らしい(?)ところも垣間見えたところで今回はお開きとなりました。


 

 

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取材を終えて

つかみどころがなくクールな印象のハラさんですが、アツい心を持って日々様々なプロジェクトに取り組んでいました。

今回ハラさんには様々な質問を投げかけてみたのですが、あらゆることに対してきちんと答えてくれたことが印象的でした。

ハラさんは自ら調べたり勉強したり行動を起こしながら日々すごしていますが、そのように何事にも主体的になるには、まず自分の意見を持つことからかもしれません。

 

大きいことをいきなりはじめるより、まずは意見を持ってみる、誰かに話してみると言うところから、さまざまなことがスタートしていくのかもしれませんね。

信州の若者からなにか楽しい動きが生まれてくるといいなと思いますし、どんどん協力していきたいところです。

それではまた次回、ごきげんよう!

 

(取材:えづれ 写真:おち / みやじ)