【イベント情報あり!】FUTURE WORK SESSION〜詩人・ウチダゴウさんの、本と音楽のおはなし。〜

Category : EVENTS

ゴウさんラジオ収録

FMまつもとON AIR!&イベント情報

 

Listen&Read で働くあなたの左脳と右脳を刺激する、
「FUTURE WORK SESSION」というラジオ番組をFMまつもとで放送中!
今回は、詩人兼デザイナー兼ブックパッカー主宰・ウチダゴウさんをゲストに迎えた放送回を書き起こし!
『働き方に影響を与えた本』&『仕事の○○な場面で聞く曲』の紹介をしていただいております。

また、7月12日に塩尻えんぱーくで、詩の朗読イベントを開催。
▼[7/12]イベントの詳細&お申し込みはこちら▼
イベント詳細ページ

こちらも、是非是非ご参加ください!

詩人・ウチダゴウさんの、本と音楽のおはなし

 

ーー今日はゲストに、詩人、兼、デザイナー、兼、ブックパッカー主宰の ウチダゴウさんに来ていただいております。

ゴウさん:はじめまして。ウチダゴウ、と申します。よろしくおねがいします。

ーーよろしくおねがいします。 ブックパッカーという取り組みをされていると思うのですが、 その概要と、何故やっているのかを、教えていただいてもよろしいですか?

ゴウさん:ブックパッカーは、本をみんなで持ち寄って、2008年に東京ではじめたんですけれども、僕が2010年に松本に引っ越してきてから、ブックパッカーのアンテナサイトという場所を開いて、そこでは『相談型の貸し本屋』をやっております。

ーー相談型というと、例えば、どんな相談が?

ゴウさん:色々あるんですけれども、「本、苦手なんです」とか。

ーーははは!(笑) まさかの相談ですね。 本が好きな人が来るのかと思ってました。

ゴウさん:「登場人物が三人以上だと、読めません」とか。物語はねえ、三人以上絶対でてくるの普通なのに。(笑)

ーー結構、難しい相談ですね。(笑)

ゴウさん::あとは、ストレートに「こういう本が読みたいです」とかありますね。
そういう相談があって、本を自分で選ぶんじゃなくて、 相談内容に合うような本を僕が選んで貸すと。 お客さんは、自分で本棚をみて選ぶことは出来ない。

ーー出来ない、やらせない、と。

ゴウさん:そう、やらせない(笑)

ーー本を貸して、戻ってくる時にお話を聴くと思うんですけれども、 どんな反応が多いですか?

ゴウさん:書店だったり図書館に行ったら自分では手に取らないようなものを選ぶ場合が多いので、 新鮮だったとか、意外に読めたとか。

ーー意外に読めた(笑)。

ゴウさん:読めなかった人もいて。 読めなければ、何が原因で読めなかったのかっていうのをきいて、 そのジャンルやめよう、とか、こういう本にしようかとか、ちょっとずつカスタマイズできる。
まあ、薬局みたいな。この前の薬キツすぎたから、ちょっとやめますかみたいな。こんなかんじだと思います(笑)。

ーーなるほど(笑)面白いですね。今も、プラッと行けば相談にのってもらえたりするんですか?

ゴウさん:今ね、実は、僕の本業の、詩、とデザインが、なんかだんだん忙しくなってきちゃって。ほぼ、やれない(笑)。たま〜に、僕が仕事であの場所にいて、来てしまえば、かりられます。

ーーなるほど。押し掛けていけば…(笑)

ゴウさん: そうそう。はじめた当初は、何曜日の何時から何時まで、ってやってたんですけれども、それがだんだん不定休になり、不定営業になり、もう今や…ほぼ、常連のみが来るという。

ーー:ああ、なるほど(笑)玄人のみが集う、と。

ゴウさん:時々、知らずに人が来て、まあそういう人は全然、お貸しするんですけれども。

ーーそうなんですね、私は行ったことないのですが、一度行ってみたいと思います。 そんなゴウさんの働き方に影響に与えた本の紹介をしていただきたいのですが、まずは、著者名とタイトルをお願いできますか。

ゴウさん:ダグタス・ラミスさんの、『考え、売ります』っていう本です。

ーーどんな本でしょうか?

ゴウさん:原作は、アメリカの人が書いたものらしくて、たぶん設定がちがったのを、日本にあわせて、 ダグラス・ラミスさんが再話のようなかたちで書き直したのが、『考え、売ります』という本なんです。

マルシェみたいな場所が舞台です。みんなテントを張ってモノを売っているのに、 そこにゴザを敷いたおじさんが居て、その人はただ座っているだけなんですよ。

で、主人公の女の子が「おじさんは何を売ってるの?」って聞くと おじさんが「考えを売っているんだよ。」というところからストーリーが始まるんです。

おじさんのウワサが広まって、女の子以降も別の人も訪ねにくる訳ですよ。
それで、ちょっとずつちょっとずつ、街の住人達の日々の暮らし方とか、考え方が変わっていく、というストーリーなんですけれど。

ーー例えば、どんな考えを売ってくれるんですか? また、記憶に残っている箇所は?

ゴウさん:なんか…詐欺みたいな感じなんですけど。

ーーほう、詐欺みたいなんですか(笑) でも、発想としては「考えを売る」って面白いですよね。

ゴウさん:そうなんですよ。例えば大人たちが相談しにいくと、最初はちょっと憤慨するんですよ。「なんだこれは」って。相談して、「じゃあこれが考えです」って渡されたアイディアを見てるだけだと「はあ?」みたいな。だけど、実際行動してみたら、「あ〜、なんかよくなったわ」って。だから…まあ、詐欺ではない。(笑)

ーーなるほど(笑)。結果オーライ、にはなるんですね。

ゴウさん:たぶん答えを教えるというよりは、「問い」を、相談しに来た人に対して授けるんだと思うんですよね。

ーー正解は相談者の中にあると。

考え、売ります

考え、売ります

ゴウさん:このおじさんの感覚が自分もあって。モノじゃない価値をつくりたい、というか。僕は高校生の頃から詩を書いていたんですが、詩は、言葉であって、モノじゃないから…ゴミもでないし。

ーーエコですね。(笑)

ゴウさん:ははは(笑)ちょっと古くなったから売ろうっていうね、廃棄もしなくてすむから。
ブックパッカーも、一回三冊、本を貸すんですけど、本っていうモノを貸しているというよりは、相談に対して僕がこういう本を返すっていう、このやりとりを、商品として売っているんですよね。
それは、本を知ってほしいっていう以上に、悩みとか、問いに対して、こういう答え方があるんだっていうのを、知ってもらえたらな、と思ってやっていて。本以上に、そっちの方がメイン。本はそのための道具ですね。

ーーほ〜、なるほど。ちなみにご自身で本を読む時、選んでいる基準って、あったりします?

ゴウさん:本を貸しといてアレだけど、最近、僕、本を全く読まないの。

ーーあ、そうなんですか?!めっちゃ読んでるのかと思ってました。

ゴウさん:波がすごいあります。読んでた時はすごい読んでたんだけど、ここ1、2年は全然読んでない。ただ、僕の場合は、最初に読みたい本があって本屋に行くとかじゃなくて、本屋に行って、背表紙がこうならんでて、ずら〜って見てって…「あっ」って手に取る。(笑)

ーー偶然性に期待してる。

ゴウさん:そう、読みたい本があって行くんじゃなくて、行って読みたい本があったら読むっていう感じですね。

ーー結構ブックパッカーに通ずる所がありますね。
それでは、最後になりますが、仕事の○○な場面で聴く曲の紹介と、それからエピソードなんかも、お願いできますか?

ゴウさん:詩を書いている時に流している曲のひとつで、 ルドヴィコ・エイナウディの、ザ・クレイン・ダンスという曲です。 詩を書いているといっても詩の書き始めは、ぼーっとしてるんですよね。 …で、曲が邪魔なんですよ。

ーーええ!でも、曲は消さないんですね。(笑)

ゴウさん:消さない(笑)ただ、詩の中の物語が始まって、かき始めると、曲って聴こえなくなるんですよ。そのために曲を流している、というか。流れていて、最初聴いてるんですよね。 聴いてるけど、詩をかきはじめると、それがだんだん、だんだん、こう、後ろに…
詩に入るための、呼び水みたいな。本当にかいてる時には、聴こえてない。

ーーなるほど、オープニングテーマ、みたいな。

ゴウさん:イントロみたいな。

ーーいや〜、面白い!聴き方にも、ゴウさんらしいクセがあるんですね、ありがとうございます。それでは、曲紹介をもう一度、お願いできますか。

ゴウさん:はい、ルドヴィコ・エイナウディの、ザ・クレイン・ダンス。

♪〜Ludovico Einaudi – The Crane Dance

 

その他のセレクト曲はこちら

 

■Opening:Tigran「The Poet」 (大好きな曲です。The Poetというのは、詩人、という意味で自身も詩を書いているので選びました)

♪〜Tigran Hamasyan -The Poet

■Ending:GABRIELLE APLIN「Panic Cord」 (一昨年、去年とスコットランドに行っていて、その時テレビをつけたら流れていた曲です。女の子の、かわいい曲です。)

♪〜GABRIELLE APLIN -Panic Cord

(パーソナリティ・イベント企画/花輪むつ美)

B!
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